2026年10月12日
七五三とは?|2026年は11月15日(日)。3歳・5歳・7歳、なぜこの年でこの日なのか

2026年の七五三は、11月15日(日)です。今年はちょうど日曜日にあたります。
11月の神社で、着物を着た小さな子が、細長い袋を引きずるようにして歩いている。七五三は、そんな光景で知られる、子どもの成長を祝う行事です。
でも、どうして「3・5・7」なのか。どうして11月15日なのか。あの細長い袋には何が入っているのか。知っているようで、意外とふわっとしているところをひとつずつほどいてみます。
この記事でわかること
- 七五三は誰が、いくつのときに祝うのか
- 3歳・5歳・7歳、それぞれにあった別々のお祝い
- どうして11月15日なのか(じつは諸説あります)
- 「七五三」という名前は、思ったより新しい
- 千歳飴(ちとせあめ)の細長い袋のこと
誰が、いくつのときに?
一般的には、男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳に祝います。晴れ着を着て、近くの神社にお参りするのが今のよくある形です。
年齢は、もともと数え年(生まれた年を1歳とし、お正月ごとに1歳ずつ足す数え方)で祝うものでした。今は満年齢で祝う家庭も多く、どちらでなければいけない、という決まりはないとされています。きょうだいでまとめて、という家も珍しくありません。
日にちも、15日ぴったりにこだわらず、前後の週末など家族の都合のよい日にお参りする家庭が多いようです。
もとは、三つの別々のお祝い
七五三は、それぞれの年齢にあった、別々の節目のお祝いがもとになっています。
- 3歳「髪置(かみおき)」——男女とも。髪を伸ばしはじめる節目
- 5歳「袴着(はかまぎ)」——男の子。はじめて袴をつける節目
- 7歳「紐落(ひもおとし)」「帯解(おびとき)」——女の子。子ども用の付け紐の着物をやめて、はじめて帯を締める節目
髪を伸ばす、袴をはく、帯を締める。どれも「赤ちゃんから、ひとつ先へ進んだ」ことを、身につけるもので示すお祝いです。
どうして11月15日?
ここは、はっきりした答えがないところです。よく挙げられる説はいくつかあります。
- 吉日だったから——旧暦の15日は、暦の上で「鬼宿日(きしゅくにち)」という、何をするにもよい日にあたるとされた
- 将軍の子の祝いから——江戸幕府五代将軍・徳川綱吉の子、徳松の祝いがこの日に行われたから、という話。ただし百科事典では「俗説」として紹介されています
- 霜月(しもつき)の祭りの日だったから——旧暦11月は、秋の実りを神さまに感謝する祭りの月。その15日は満月にあたるので、氏神(うじがみ・その土地の神さま)に子どもの成長を祈る日として選ばれたのだろう、という見方
どれか一つに決めるより、「秋の収穫が終わって、ひと息つく満月のころ」と覚えておくのが、いちばん無理がないように思います。秋の実りと祭りについては「秋祭り」の記事でも書いています。
「七五三」という名前は、わりと新しい
子どもの節目を祝う習わし自体は、江戸時代にはもう町の人にも広がっていました。ただ、年齢や日取り、男女の分け方はまだ固まっていなかったとされます。
三つのお祝いがまとめて「七五三」という名前で盛んになったのは、明治以降の東京だといわれています。今のように華やかになったのは、さらにあとのことです。
地方では「七五三」という呼び名を使わず、3歳と7歳だけ、あるいは7歳だけを祝う土地もあったそうです。全国どこでも昔から同じ形だった、というわけではありません。
千歳飴の、あの細長い袋
七五三の子が持っている細長い袋には、千歳飴(ちとせあめ)が入っています。紅白に染めた棒状の飴で、袋には鶴と亀や松竹梅など、おめでたい絵が描かれています。
「千歳」は千年のこと。細く長く伸びる飴に、長生きしてほしいという願いをかさねた名前です。
始まりについては、江戸時代の元禄・宝永のころ(1700年前後)、浅草の飴売り・七兵衛(しちべえ)が売った「千年飴」から、という説がよく知られています。ほかにも、浅草寺の境内で売り出されたのが最初という説、大坂の人が江戸で売りはじめたという説などがあり、こちらも諸説ありです。
長い飴は、小さな子が一度に食べきれる量ではありません。家族で分けたり、少しずつ割って食べたり。それも含めて、千歳飴なのだと思います。
七五三に、そっと加わるなら
お祝いする子がいなくても、11月の神社を歩けば、晴れ着の子どもたちに出会えるかもしれません。
そんなときは、少し道をあけて、心のなかで「おめでとう」。それだけで十分です。かわいくても、よその家の子どもを撮るのは控えておきましょう。
和菓子屋さんやスーパーで千歳飴を見かけたら、一本買ってみるのもいいと思います。紅白の飴を割りながら、自分が3歳だったころのことを、家族に聞いてみる。それも、ひとつの七五三です。
おわりに
髪を伸ばす。袴をはく。帯を締める。
七五三は、小さな体がひとつ先へ進んだことを、着るものと飴とお参りで確かめる行事です。名前は明治のものでも、子どもの「ここまで元気でよかった」を祝う気持ちは、ずっと前からありました。
今年の11月15日は日曜日。神社の近くで、細長い袋を見かけたら、ちょっとだけ見送ってあげてください。