2026年10月15日
大晦日とは?|2026年は12月31日(木)。年越しそばと除夜の鐘、年神さまを待つ夜のこと

2026年の大晦日(おおみそか)は、12月31日(木)です。一年の最後の日で、日本では年越しそばを食べ、除夜の鐘を聞きながら新しい年を迎えます。
カウントダウンの夜、というだけではありません。昔の日本では、大晦日の夜は新しい年の神さまを家に迎えて、起きて待つ夜でもありました。
どうしてそばを食べるのか。鐘はなぜ108回なのか。大晦日の過ごし方を、はじめての方にやさしくほどいてみます。
この記事でわかること
- 大晦日はどんな日か(2026年は12月31日・木曜日)
- 「みそか」「つごもり」という、ことばの意味
- 大晦日の夜は、年神さまを迎える夜だったこと
- 年越しそばと、除夜の鐘の108回
- 大晦日に、そっと参加するなら
「大晦日」ということば
「晦日(みそか)」は、毎月の最後の日のこと。もうひとつの読み「晦(つごもり)」は、「月が隠れる日」を意味する「月隠り(つきごもり)」がなまったものとされます。昔の暦(旧暦)では、月の終わりはちょうど月が見えなくなるころだったからです。
その毎月の末日のなかでも、一年でいちばん特別な末日。だから「大」をつけて「大晦日(おおみそか)」「大晦(おおつごもり)」と呼びます。「大年(おおとし)」「年の夜(としのよ)」という呼び方もあります。
大晦日は、一年の総決算の日でもありました。江戸時代の作家・井原西鶴は、町人たちが大晦日のお金のやりくりに追われるようすを『世間胸算用(せけんむねさんよう)』に描き、副題に「大晦日は一日千金」とつけています。
大晦日の夜は、年神さまを待つ夜
お正月には、年神(としがみ)さまという神さまが家々にやってくる、と考えられてきました。年神さまは、豊作の守り神とも、ご先祖さまの霊ともいわれます。門松は、年神さまが降りてくるときの目じるしです。
そして古い日本では、一日の境目は夜中の0時ではなく、日の暮れるころにあったといわれます。そう考えると、大晦日の夜はもう新しい年のはじまり。年神さまをお迎えする、大切な夜だったのです。
そのため、かつては多くの地域で、
- 大晦日の夜に家族そろって改まった食事をいただく(「年取り」と呼ぶ地域もあります。サケやブリなどの「年取り魚」を用意するところも)
- いろりに大きな火をたいて、夜通し起きて過ごす
といった習わしがありました。「大晦日に早く寝ると白髪になる」「しわが増える」という言い伝えが残る地域もあります。訪れた年神さまのそばに、起きてお供をするべき夜だと考えられていたからです。
神社にこもって夜を明かす「年籠り(としごもり)」という習わしもありました。いまの初詣(はつもうで)で、元日の夜明け前にお参りする人が多いのは、そのなごりともいわれています。
どうして、年越しそば?
大晦日の夜の食事といえば年越しそば。江戸時代に始まった習慣で、もともとは大晦日の夜の祝いの膳のひとつだったそうです。
食べる理由として、よく言われるのはこんなことです。
- 細く長いそばのように、長生きできますように
- ほかの麺より切れやすいので、一年の苦労や災いを断ち切る
理由には諸説ありますが、どれも「来る年を、よい年に」という願いにつながっています。農林水産省のページでは、食べる時間に決まりはなく、夕ごはんでも年越し直前でもよいけれど、年が変わる前には食べ終えるのがよいと紹介されています。
除夜の鐘は、なぜ108回?
大晦日の夜を「除夜(じょや)」といいます。この夜、夜中の0時をはさんで、お寺で鐘を鳴らすのが「除夜の鐘」です。中国の宋の時代に始まったとされています。
鐘をつく回数は、108回。いちばんよく言われるのは、人の心を迷わせる「煩悩(ぼんのう)」の数が108あるから、という説明です。ひとつ鳴るごとに煩悩をひとつ払い、まっさらな心で新年を迎える、という意味が込められています。
ただ、108の数え方には諸説あります。
- 目・耳・鼻・舌・からだ・心の6つの感覚から生まれる迷いを、好き・嫌い・どちらでもない(×3)、汚れ・清らか(×2)、過去・現在・未来(×3)とかけあわせて108とする説
- 暦の12か月・二十四節気・七十二候を足すと108になる、という説
鐘のつき方は、107回までを旧年のうちに、最後の1回を新年になってからつくのが慣わしとされています。
同じ夜、神社では「大祓(おおはらえ)」が行われるところもあります。紙の人形(ひとがた)に一年の罪やけがれを移して流し、身を清めて新年を迎える行事です。お寺では鐘、神社ではお祓い。大晦日の夜は、日本じゅうで「まっさらになる」準備をしている夜なのです。
大晦日に、そっと参加するなら
- 夕ごはんか夜食に、温かいおそばを一杯。年が変わる前に食べ終えるのがポイントです
- 夜11時を過ぎたら、近くのお寺の鐘の音に耳をすませてみる。参拝者が鐘をつかせてもらえるお寺もあります(時間や人数のしくみはお寺ごとにちがうので、そのお寺の案内に合わせてください)
- 京都の八坂神社では、大晦日の夜に新しい清らかな火をいただく「おけら参り」が知られています
- 元日の朝、近くの神社へ初詣に
そして、年が変わる少し前。今年あったことをひとつ思い出して、「ありがとう」と小さく言ってみる。それだけでも、立派な年越しです。
大晦日の少し前、冬至のころの習わしは「冬至」の記事でも書いています。
おわりに
一年の最後の夜。
そばをすすり、遠くの鐘を聞きながら、新しい年の神さまを起きて待つ。大晦日は、にぎやかなカウントダウンの夜であると同時に、静かに一年を手放す夜でもあります。
2026年の大晦日は12月31日(木)。湯気の立つおそばを前に、ゆく年に、そっと手を振ってみませんか。
参考
- コトバンク「大晦日」(デジタル大辞泉、精選版 日本国語大辞典、日本文化いろは事典、百科事典マイペディア、世界大百科事典 ほか)
- コトバンク「年越し」(世界大百科事典、ブリタニカ国際大百科事典、百科事典マイペディア ほか)
- コトバンク「除夜」「除夜の鐘」(世界大百科事典、日本大百科全書(ニッポニカ)、百科事典マイペディア ほか)
- コトバンク「年神」(日本大百科全書(ニッポニカ)、世界大百科事典、百科事典マイペディア ほか)
- 農林水産省「お蕎麦を知って美味しい年越しそばを食べよう!」(Let’s!和ごはんプロジェクト)