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2026年10月13日

酉の市とは?|2026年は11月7日(土)・19日(木)。熊手で福をかき込む、11月の酉の日のお祭り

酉の市とは?|2026年は11月7日(土)・19日(木)。熊手で福をかき込む、11月の酉の日のお祭り

2026年の酉の市(とりのいち)は、11月7日(土)の「一の酉」と、11月19日(木)の「二の酉」です。今年は二の酉までの年です。

11月の東京の夜、神社の参道にずらりと並ぶ、きらきらの飾りをつけた大きな熊手(くまで)。そのあいだを人が行き交い、ときどき「よぉーっ」という掛け声と手拍子が響く。酉の市は、そんな光景で知られる11月の神社のお祭りです。

どうして熊手なのか。「一の酉」「二の酉」とは何なのか。はじめての方にも行きやすいように、ひとつずつほどいてみます。

この記事でわかること

  • 酉の市はいつ、どこで開かれるのか
  • 「一の酉」「二の酉」「三の酉」の数え方
  • どうして熊手を買うのか
  • 熊手のほかに並ぶ縁起物
  • はじめて行くときの、そっとした楽しみ方

酉の市は、11月の「酉の日」のお祭り

酉の市は、11月の酉(とり)の日に、鷲(おおとり)神社・大鳥神社など「おおとりさま」にゆかりのある神社やお寺で開かれるお祭りです。境内や参道に縁起物の熊手を売るお店が並び、家内安全や商売繁盛、開運を願う人でにぎわいます。

「酉の日」というのは、日付を十二支(ね・うし・とら……)で数えたときの、とりにあたる日のこと。十二支は12日でひとめぐりするので、酉の日も12日ごとにやってきます。

国立国会図書館の解説によると、東京では今も40をこえる神社やお寺で酉の市が開かれています。なかでもよく知られているのが、台東区千束の浅草・鷲神社(おおとりじんじゃ)です。

「一の酉」「二の酉」「三の酉」

11月に入って最初の酉の日が「一の酉」、その12日後が「二の酉」。暦のめぐりあわせで、11月のうちにもう一度酉の日が来る年は「三の酉」まであります。

2026年は、一の酉が11月7日(土)、二の酉が11月19日(木)。三の酉はありません。浅草の鷲神社では、どちらの日も午前0時から夜の24時までと案内されています。

ちなみに、「三の酉まである年は火事が多い」という言い伝えがあります。百科事典にも「火事に気をつけろという」と紹介されていますが、実際に火事が増えるという根拠があるわけではなく、昔からの言い習わしです。冬に向かって空気が乾き、火を使うことが増える季節の、用心の合図のようなものだと思います。

どうして熊手なの?

熊手は、もとは落ち葉や穀物をかき集める農具です。それが「福をかき込む」「お金をかき集める」縁起物として、酉の市の主役になりました。熊手の形が、鷲(わし)がものをつかむ爪に似ている、という見方もあるそうです。

始まりについては諸説あります。

  • 日本武尊(やまとたけるのみこと)の話——浅草の鷲神社では、日本武尊が戦いの勝利を祈り、そのお礼参りに来たのが11月の酉の日だったので、その日を祭りの日にした、と伝えられています
  • 花畑の鷲神社の市から——足立区花畑の鷲神社の祭礼で、農具の熊手を売っていたことが、熊手と酉の市の結びつきの始まりかもしれない、という見方

江戸の町では、浅草の酉の市が吉原(よしわら)などの商いの町と結びついて栄えたとされています。そのため、熊手ははじめ、お店や商売をする人が買うもの、という色が濃かったようです。

今は商売をしていなくても、「今年もよい年になりますように」と小さな熊手を選ぶ人もたくさんいます。

熊手のほかに並ぶ縁起物

熊手には、おかめ(お多福)の面、小判、宝船など、おめでたいものがぎっしり飾りつけられています。大きいものほど豪華ですが、手のひらにのるくらいの小さな熊手もあります。

熊手のほかにも、こんなものが売られてきました。

  • 八つ頭(やつがしら)——ひとつの親芋からたくさんの子芋が出るさといもの仲間。たくさん芽を出す姿から、「人の頭(かしら)に立つ」「子宝に恵まれる」といった願いがこめられているといわれます
  • 黄金餅(こがねもち)——粟(あわ)で作った黄色いお餅。色が金貨に似ていることから、お金に恵まれるようにと
  • 切山椒(きりざんしょう)——山椒の香りをつけた、細長く切った和菓子

そして、熊手のお店で縁起物が売れると、お店の人とお客さんで威勢のいい手締め(掛け声に合わせてそろって手を打つこと)をすることがあります。境内のあちこちから聞こえてくるあの手拍子が、酉の市らしい音です。

はじめての酉の市、そっと楽しむなら

熊手を買わなくても、酉の市は歩くだけで楽しいお祭りです。

  • まずはお参りから——熊手は縁起物ですが、お祭りの中心は神社へのお参りです
  • 夜がいちばん酉の市らしい——提灯と熊手の明かりが重なる時間帯がきれいです。そのぶん混み合うので、人の流れに合わせてゆっくりと
  • 手締めに出会ったら——近くにいたら、一緒に手を打っても嫌がられることはあまりないと思います。迷ったら、少し離れて見守るだけでも十分です
  • 写真はひと声かけて——熊手のお店は売り物を並べている場所。じっくり撮りたいときは、お店の人にひと声かけると安心です

11月は、小さな子どもの成長を祝う七五三の月でもあります。秋の実りに感謝するお祭りについては「秋祭り」の記事でも書いています。

おわりに

落ち葉をかき集める道具が、いつのまにか福をかき集める道具になった。酉の市の熊手には、そんな言葉遊びのような、ちょっとした願いの込め方があります。

今年は11月7日と19日。年の瀬が見えはじめるころに、「来年もいい年に」と手を打つ音を聞きに行ってみてください。