意味
経典の文字や理論を経由せず、直接に人の心そのものを指し示す、という意味です。知識として理解するのではなく、体験を通して自分の心の本質に触れることを重んじる、禅の姿勢を表します。「見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」と対で語られることが多いことばです。
出どころ
禅宗の立場を表す「四聖句(しせいく)」、すなわち不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏のひとつです。達磨(だるま)の教えとして語られますが、四句がこの形にまとまったのは宋代以降で、達磨本人のことばとは確認できない、とする研究が一般的です。
今日の暮らしで
情報があふれているときほど、「で、自分はどう感じているか」を先に見る。人の解説を読む前に、自分の心を一度だけ直接のぞく。それがこのことばの、いちばん小さい実践です。
参考にした資料
- 禅宗四聖句(『祖庭事苑』ほか宋代の禅籍に見える定型句)
- 全国坐禅会マップ「心に響く禅語20選」 https://zazenmap.jp/articles/zen-words/
このページは禅の教義を解説するものではなく、ことばが一般にどう読まれているかを紹介するものです。解釈は宗派や指導者によって異なります。