Point directly to the mind

直指人心

じきしにんしん

文字や理屈を通さず、まっすぐに自分の心を指す。

意味

経典の文字や理論を経由せず、直接に人の心そのものを指し示す、という意味です。知識として理解するのではなく、体験を通して自分の心の本質に触れることを重んじる、禅の姿勢を表します。「見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」と対で語られることが多いことばです。

出どころ

禅宗の立場を表す「四聖句(しせいく)」、すなわち不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏のひとつです。達磨(だるま)の教えとして語られますが、四句がこの形にまとまったのは宋代以降で、達磨本人のことばとは確認できない、とする研究が一般的です。

今日の暮らしで

情報があふれているときほど、「で、自分はどう感じているか」を先に見る。人の解説を読む前に、自分の心を一度だけ直接のぞく。それがこのことばの、いちばん小さい実践です。

参考にした資料

このページは禅の教義を解説するものではなく、ことばが一般にどう読まれているかを紹介するものです。解釈は宗派や指導者によって異なります。